長期的に鍼灸院の経営をしていくことを意識すると、どうしたらお客さまの来院回数を増やすことができるのかということにつながります
お客さまの来院回数は、新規に限ったことではありません
これまでに来てくださったお客さまに、次回も来ていただけるようなサロン・鍼灸院、愛されるサロン・鍼灸院であれば、経営を長く続けることができます
ではお客さまがいらしたときに、「また来たい」と思ってもらえるには、どのようなことに留意したらよいのでしょうか
「質の高い技術」「暖かい雰囲気の鍼灸院」というのを基本におき、リピートにつながるカウンセリングの方法を視点にお伝えいたします
鍼灸院におけるカウンセリングの意義
施術前のカウンセリングが、ただの問診票の記入にならないようにしましょう
一人ひとりのお客さまに真摯に向き合う、お客さまがどのようなことに困っているのか、どのようになりたいのかを傾聴することが大事です
何を目的としてカウンセリングを行うのかを明確にしておくとよいでしょう
カウンセリングの重要性
鍼灸院であらかじめ準備している問診票に記入してもらうこと以外に、カウンセリングを行うことで、お客様の情報を得ることができます
例えば、問診票からは
・氏名
・住所
・年齢
・アレルギーの有無
・現在の症状
・鍼灸院を知った情報源
等がわかります
施術前カウンセリングを行うと、上の問診票からの情報にプラスして
1どのようなことに困っているのか
・身体全体の不調
・身体の特定の部位の痛み
・身体の冷え
・妊活の一つとして取り入れたい
・美容鍼を受けたい
2どのようになりたいのか
・日常生活を軽やかに動くことができるように
・痛みの軽減
・寒さ知らずの身体作り
・基礎体温を上げて妊娠の可能性を高めたい
・美しい肌を手に入れたい
というように、カウンセリングを行うことで、それぞれの悩みや理想が見えてきます
これは、問診票の記載されたことからの情報ではわかりにくいことです
一人ひとりの悩みや症状、どのような状態を目指したいのかを問診票の記入だけでなく、会話を通して丁寧にコミュニケーションを図ることから、患者さんと鍼灸師の信頼関係が生まれるのです
この信頼関係こそが「また来たい」とリピートしていただけるきっかけとなるのですね
カウンセリングで傾聴した後に納得のいく提案を
カウンセリングが終わると、すぐに施術ではありません!
鍼灸院側としては、継続して治療に来てもらいたいのですから、1回の施術では効果の期待は薄いことを含めて、患者様の症状の改善(理想の姿)になるまでには、どのような施術を行い、どのくらいの期間が必要になるのか、そしてどのような効果が望めるのかという提案を具体的に行いましょう
もちろん、先ほどからお伝えしている通り、お客さまはお一人おひとり症状や理想の姿が違うわけですから、提案もニーズに合わせた内容のプランを提示してください
この時にお客さまの納得いくような提案ができるのであれば、喜んで次回も来てくださいます
お客さまが、納得ができる提案の説明がないにも関わらず、継続的に通うことを無理にオススメするのは、せっかく構築しつつあった信頼関係を崩してしまうことにもなり得るので注意が必要です。
鍼灸院においては、質の高い技術の提供も大事なのですが、質の高いカウンセリングも重要だということがご理解いただけたでしょうか
施術前のカウンセリングは、何のために行うのかということを一度見直してみると、何をどのように傾聴すると良いのか、はっきりしてくるでしょう