地域に求められる鍼灸院であることは、地域の人に何を求められ、どのような能力が必要となるのでしょうか
地域の人に求められる上手くいくコミュニケーションとは具体的にどうようなものなのか
お客様が安心して通える地域のかかりつけ鍼灸院として欠かせない、コミュニケーションの取り方をお伝えします
もくじ
1.聞き上手になる
2.伝え返し、オウム返しをする
3.相手の目を見て話す
4.まとめ
1.聞き上手になる
聞き上手はお客様とのより良いコミュニケーションを取るために重要なスキルです
「話をきちんと聞いてもらったと」感じられる上手な聞き方ができれば、お客様の不安を払拭し、信頼を獲得できます
コミュニケーションの95%以上が言葉以外の情報で成り立っているといいます
この非言語コミュニケーションにはしぐさや表情、視線などの視覚からの情報、声のトーンや話す速さなど聴覚を通じて入る情報などが含まれます
これらの情報により、お客様は「ここの鍼灸院では安心して話を聞いてくれそう」と思わせることが信頼を得られるのです
相手と円満な関係を進めていくためには、明るい雰囲気を出すように心がけましょう
さわやかな笑顔や元気な挨拶、ユーモアのある声掛けなどによって、相手の気持ちや緊張がほぐれます
それにより、相手の心がオープンになりスムーズに会話をしやすくなります
具体的に言いますと、目じりを下げて、口角を上げ、柔らかい表情を意識的に作ることで声もやさしくなり好印象を与えます
コミュニケーション能力が高い人ほど、話を聞くことに集中し、相手の話からトークのポイントとなる部分を拾ってどんどん会話を広げていきます
人は共感されていると感じながら話を聞いてもらえることは嬉しいものです
そういう時には、流れるように話が進み、心の奥底で思っていたことをついつい言ってしまったり、話していることで心が落ち着いてきたり、すっきりした気分になれることもあるでしょう
話し上手な人はどんな意見に対してもまずは否定せずにいったん受け入れてくれるので、押し付けがましくもなく、一緒にいて居心地のよい感覚を与えます
また、会話の区切りを目安に、うなずきやあいづちを会話の途中で入れることで「あなたの話をよく聞いていますよ」というメッセージとなり、相手に関わりやすくなります
コミュニケーションが上手な人ほど絶妙なタイミングで行うことで、相手の話を引き出しています
「はい」「そうですね」など短い言葉をはさみながら、話に関心を持っていることを伝えましょう!
コミュニケーションがより円滑になり信頼関係を深めやすくなります
2.伝え返し、オウム返しをする
相手が話していることをそのまま、もしくはまとめて返すことで、相手は自分の話をきちんと聞いてもらえているという満足感を得られます
「○○さんがおっしゃっているのは、つまり、△△ということでしょうか?」と要所で話を要約して返すのがポイントです
お客様が身体の不調を話しているときに、「それはつらかったですね。」と気持ちに寄り添うことで、安心感を抱きます
相手を尊重しながら聞くことで共感を得られ、相手の話を引き出すことができます
また、コミュニケーションスキルの高い人は心を開いて相手と話をしますそれが自分の弱点であってもそれをネタとして相手に話すことで、逆に相手はこちらに警戒心を持たなくなるのです
こちらが警戒心を持つと自然と警戒心を持つのでコミュニケーションを取ることが難しくなります
ネタとして笑い飛ばすぐらいのポジティブさを見せると相手はあなたに一目置くはずです
3.相手の目を見て話す
相手の目を見て話すことは相手との距離を近づけてくれる効果があります
中にはずっと目を合わせていると威圧感を感じるという人もいますので、2~3秒程度のアイコンタクトを行う方がよいでしょう
相手の目を見るのが苦手な方には相手の鼻やまぶたの動きをみながら話すのがおすすめです
また、話すときには口をはっきりと動かし、ゆっくりと相手のペースに合わせて話をすることもポイントです
やわらかなものごしや仕草を意識して話をすることもよい印象を与えます
何かを話す前には一呼吸置くように話し始めることもやわらかい雰囲気を演出できます
また、より深く理解していくためには、質問を投げかけます
良い質問は相手の話を引き出し、相手が体験している状況をくわしく聞き取ることができます
「いつから症状がありますか?」「どの部分に痛みがあるのですか?」「今まで病院にいったことはありますか?」
質問を通して正確な症状や状態を知り、新たな可能性に気づくことができるので、大変役に立つコミュニケーションスキルです
4.まとめ
地域にある鍼灸院は、地域に住んでいる人にとって安心して通える場であることです
身体の不調を感じたときに安心して頼れる場であることが地域の鍼灸院に求められています
そのためには、日ごろからお客様の一人一人を大切に、まごころを込めたコミュニケーションをしていきましょう
今までにどんな病気をしているか、日ごろの体調やどういう仕事をしていてどんな食事が好みか、家族構成や社会的な状況など知り、信頼関係を深めていくなかで、頼りになる存在でいることが大切です
人は常に自分自身のことを「価値ある存在」だと認めてもらいたいと思っています
相手を立てて「すごい」「すばらしい」などというほめ言葉を使い、相手のことや相手の話に興味をもったり、ねぎらいの言葉をかけることで、相手の承認欲求を満たしてあげながらコミュニケーションをとっていきましょう
頼りになる場として多くの人から愛される鍼灸院として、地域の健康維持のために身近な存在でいることが大切です