お客様はどのように鍼灸院を選んでいるのか
気づけば身体のあちこちに不調が続き、病院ではなく「鍼灸院」へ行こうと考えた時に、皆さんでしたら何を基準に鍼灸院を選んでいますか?
ご自身が鍼灸院を営んでいたり、施術する側であれば場合は、治療技術の質や先生の人柄、治療院、スタッフの雰囲気などを見るという視点を持っているかもしれません。
しかし、一般の方の多くは「住んでいる家の近くにあった」とか「簡単にネットで調べたところ」という理由で選んでいると言われているようです。
現在、治療院と言われる中でも、鍼灸院・整骨院・マッサージ院など国家資格者が開設し施術している治療院は2016年末で133000店舗とも言われております。
周辺でも開業されている治療院を見かけますが、コンビニエンスストアの数とあまりかわらないという現状なのですね。
こんなに多いとは、びっくりですね笑
その中で、「どのようにしてお客様に当院を選んでいただくのか」が課題になっている鍼灸院は少なくありません。
お客様に選んでもらうための第一歩
例えばコンビニで買い物をするときに、絶対にあの町のあのコンビニに行きたい!ということはあまり考えないはずです(笑)
しかしながら、鍼灸院では「あそこの鍼灸院に行きたい!」と思われることが可能になります。
お客様となるうる人に選んでもらう!ここの意識と準備が大切ですね。
数多くの鍼灸院の中から、自分の鍼灸院を選んでもらうためにはどうしたらいいのか。
やはり、他の鍼灸院がしていないことにチャレンジし、自身の鍼灸院のカラーを大いにを出して、他の鍼灸院とは差別化を図ることが大切です。
お客様に
「○○先生のいる鍼灸院にいきたい」
「○○院は、先生の話が面白い」
「あの鍼灸院は○○があるからいいよね」
などと思われたら、必ずリピートしていただけるようになります。
もちろん、その方々からのご紹介で新規のお客様が増えることにもつながります。
今では技術の高さはもう当たり前の話で、残念ながらそこで差別化を図ることは難しくなって来ています。
しかしよく考えれると、技術で喜んでもらう鍼灸師として仕事をしている以上は当然の条件なのではないでしょうか。
自分の鍼灸院を選んでもらうためにできる3つのこと
他の鍼灸院にはない独自のオリジナル性を確立して、お客様に選んでいただくためにできる3つをご紹介しましょう。
①専門性を確立する
美容鍼やアスリート専門、女性専用など、専門性を出すことのメリットは大きいです。
特定の分野において特化した提案をすることや情報提供をすることができます。
お客様にとっては、その分野の専門家からのケアを施してもらっているという安心感と特別感が生まれるのですね。
病院ですら専門性を前面に出している時代ですから、まず最初に取り掛かるべきことです。
②お客様との信頼関係を深める
「今日は良い天気ですね」などという、ありきたりの浅い会話ではなく一歩踏み込んだ話ができると親近感や信頼感が増します。
楽しく会話ができ親近感が増すと、また話したくなる会いたくなるのが人間です。
楽しかった、ためになる会話ができたと思われるように、いろんなジャンルにアンテナを張っておきましょう。
そのためには技術的なこと以外の知識や経験、普段から色々なことに興味を持つアンテナが必要です。
「社会人の経験がある治療家の方が、お客様と早くコミュニケーションが取れる」というのではないか個人的に思います。(当院の雇用はここを結構重要視しています)
③他の鍼灸院にはないサービスの提供
他にはないサービスの提供ができれば差別化でき、選んでいただける可能性は拡がります。
お客様は、身体の痛みや不調から解放されたいという想いを当然もっています。
しかしそういう方以外にも、「癒されたい」「リラックスしたい」という目的で鍼灸院にいらっしゃる方もいます。
自宅でできるストレッチやセルフマッサージ、身体を温める食事メニュー、瞑想方法、メンタルケアなど、ちょっとしたことの情報を提供したり、関連したイベントを開催したりすることで集客へ繋げることができるでしょう。
ちなみに、この写真は地元のカフェで行ったお灸教室の様子です。
ここでよく治療家が勘違いするのが、技術系セミナーに参加して新しい技術を習得することですが、そこまでしなくても十分出来ることはあります。
今ある施術の流れを分解して新たなオプションメニューを作り、そこに魅力的なネーミングをのせるなどを当院では行なっています。
このように、特定の分野での専門性、お客様との信頼関係の構築、独自のサービスの提供で差別化を図りましょう。
ただ単に差別化だけを追求するのではなく「お客様が喜ぶサービスを提供できる」ことを第一に考えていくことが大切です。
ここは鍼灸師としてではなく、サービスを提供する立場になって考えることも重要です。